人間は誰しも体調を崩すことがあります。風邪など他の病気になることも少なくありません。
そしてそれは、病気に限らず【ケガ】も同様です。
むしろWebライターという立場からいくと、風邪などよりも【手や指のケガ】の方が致命的と言えるかもしれません。
というのも、骨折や腱鞘炎とまではいかずとも、突き指や捻挫レベルであってもケガをすれば目に見えて作業スピードが低下してしまいます。
しかし、それらの状況は決して【レアケース】ではないはずです。
人間誰しも、生きていればケガをすることはあるでしょう。
そして意外と、「そんな時にどうすればいいのか?」というのはネットに転がっていないものです。
そこで、今回はもし骨折などの手や指のけがをしてしまった場合を前提に
- クライアントへの連絡方法
- その状態でもできる執筆方法
について解説していきます。
と、その前に、ひとつだけ。
この記事を読みに来てくれた方のなかには、「今まさに絶賛ケガ中で、片手しか動かせない」という深刻な状況の方もいるかもしれません。
スマホを片手で支えるだけで精一杯、あるいはマウスホイールを少し回すだけでも痛みが走る状態で記事を読むのは、それ自体が苦行のはずです。
そこでこの記事では、少しでも手を休められるように、
こちらの記事(【検証:半自動化】完全自動化の弊害を経て至ったタップ式スクロールの可能性について)で試運転を行った【タップ式スワイプ】を導入しています。
すぐ下に現れる起動ラインを越えた後は、専用のボタンをタップすることで読み進めることが可能です。
完全自動ではないのでタップは必要ですが、従来のスワイプよりは最小限の労力になっているかと思います。ぜひ使ってみてください。
不要という方は、そのままスワイプしていただくと消えます。必要の際には、上に軽く戻すことでボタンの再出現が可能です。
状況に応じて使い分けてみてください。
▶ 片手操作:「手動タップ式スクロール」
このラインを通過すると、画面右下に小さな「操作用の丸ボタン2個」が出現します。
※読書を邪魔しないよう、自分の指で【下】へスクロールしている間はボタンが自動で隠れる仕組みになっています。必要になった際には、画面を少し【上】に引き戻していただくと再出現します。
では本題に移ります。
【この記事のまとめ】
- ケガ直後の連絡は不要:まずは、【ケガの度合い】【治療日数】【案件数や納期】をチェックし、間に合うか否かの確認から。
- 連絡の有無:連絡するか否かは、その3つを掛けあわせて決断する。しないならしない。するならする。を明確に。
- どうやって執筆するか:連絡の有無を問わず、記事作成をするなら【タイピング】【音声入力】【スマホのフリック入力】【AI利用】の4つが候補となる。すべてにメリットとデメリットがあるのでそこは注意。
- 連絡する場合:謝罪はしつつも、その先を据える。相手が次の手を打てるように「状態」「具体的な影響」「今後の見通し」などを簡潔に報告。
1.ケガ直後に連絡する必要はない まずは3つの角度から状態を自己診断
手や指などを怪我してしまった瞬間、多くのライターが焦りやパニック状態から「すぐにクライアントに連絡して謝ろう」となりがちです。
しかし、実を言うとすぐに連絡する必要はありません。
たしかに、連絡は大事ですが、まずは落ち着いて「自分がどんな状態なのか?」という所の自己診断をおすすめします。
というのも、急いで現状を正しく把握しないまま「怪我をしたので遅れるかもしれません」といった曖昧な連絡をしてしまうと、クライアントからは
- 曖昧な報告だが大丈夫か?
- 怪我をしている人に任せるの申し訳ないな
- 普段通りのクオリティになるだろうか
というような、不安や懸念などを感じさせてしまう可能性が高まるからです。
最悪の場合「この人に任せるのはリスクが高い」と、案件自体をその場で打ち切られてしまう可能性まで出てきます。
よって、まずは連絡する必要性があるのか、それともないのかのジャッジからしましょう。
1.ケガの度合い
まず真っ先に見るべきは、【ケガの度合い】です。
これについては、今後の方針を考える意味でもとりあえず病院に行きましょう。
病院に行って診断してもらい、必要な治療薬や痛み止めなどをもらい様子を見ます。
そして、そのケガの度合いを正しく把握してください。
- そもそもの診断名は?:骨折か腱鞘炎か、捻挫か打撲か突き指か、それ以外か。
- 負傷したのは左右どちらか?:「利き手の方」か「利き手ではない方」か。
- 指はどれくらい動かせるか:まったく動かないのか、もしくは特定の指や場所だけが痛むのか。
- スタミナはあるか:普段通りの執筆に必要なスタミナや集中力はあるか。
- 痛みのレベルは:タイピング動作にどれくらいの痛みが伴うか。
- 医者側の判断は?:「様子を見つつやってもいい」なのか、「落ち着くまでやめるべき」なのか。
等々、自分自身がはっきりと把握する所から始めます。
そして、仮に医者から今はやめるべきと言われた場合には、「自己判断で執筆を続けられる状態なのか?」までを冷静に見極めなければなりません。
2.治療日数
次に、そのケガから復帰までにどれくらいの時間がかかるのか、スケジュールを見極めます。
治療期間が「数日」で済むのか、「数週間」あるいは「1ヶ月」に及ぶのかによって、取るべき戦略は180度変わるからです。
以下のポイントから、治療のスケジュールと作業への影響を自己診断してください。
完治する、もしくは普段通りのパフォーマンスに戻すのに大体どのくらいかかるか?
数日か、それとも数週間か、一か月に迫るのか。
その治療中、ケガをした箇所はどうなる?
ギブスや包帯で固定するのか?湿布などを貼る程度か?
その状態でライティング業務をこなせるか?
手が固定されたとして、最低限、ライティングに必要な動作は物理的に可能か。
鎮痛剤/痛み止めが必要な場合、効いているときと効いていないときの差はどうか?
薬が効いている時間は集中して執筆できても、薬が切れた瞬間に激痛で手が止まってしまわないか?
薬が効いているときに無理をした分が効いていないときに痛みとして上乗せされないか?
副作用による眠気はケアできるか?
ケガの度合いや処方された鎮痛剤次第では、睡眠作用に近い成分が含まれている場合もある。
仮に入っていたとして、その眠気と闘いながらクオリティを維持した記事を書けるか?
仮に無理をしたとしてそのあとはどうなる?
今無理をすることで、「ケガが悪化する」「全治期間が伸びてしまう」「後遺症が残る」というような無理をしたが故の何かしらの危険性はないか。
3.今抱えている案件数や各案件の納期
最後に、今自分が抱えている案件の数と、納期を見ます。
自分の現在の作業スピード(片手での執筆速度)と、案件の性質を掛け合わせて、本当にやり切れるかをジャッジしてください。
案件が単発か継続かどうか
単発なら「今回だけ乗り切れば終わる」という計算が立つ。
しかし、今後も長く付き合う継続案件であり、少しでも万が一の可能性(クオリティの低下や納期に間に合わない)があるならあらかじめ連絡しておく方が無難の場合もあり。
案件や記事数
今の時点で裁かなければならない【案件数】や【記事数】。可能であれば、ジャッジには後者を重視。
案件の納期
直近に差し迫っている納期なのか。
それとも、納期が「数週間後」や「1ヶ月先」のように十分な猶予があり、ケガの回復を待ってからでも物理的に間に合う案件なのか。
テストライティングか否か
合格のために全力でやる必要があるが、最悪、合格でなくてもいいならその場の辞退もあり。
その場合は、「他の案件に意識を向ける」「ケガの安静に努める」など、他のことに使える時間を確保できる。
納期に間に合うか
普段通りの速度が出せない状態で、1つの案件単位を終わらせるのにどれだけの時間がかかるか。すべての締め切りを本当にクリアできるのか。
2.自分の場合はどうするか?連絡するか連絡しないかは3つの要素を複合的に見ることで判断できる
ここまで
- ケガの度合い
- 治療日数
- 案件数や納期
この3つの要素で、ジャッジすべきと紹介してきました。
しかし、連絡すべきかどうかの最終的なジャッジは、これら単体ではなく、複合的な組み合わせ、言ってしまえばかけ算で決まります。
極論、
- 症状:骨折
- 治療期間:30日
- 納期:15日後
というのが今の状態でも、最長1週間で執筆できるのであれば十分間に合うのでわざわざ連絡する必要はありません。
逆に軽いケガであっても、
- 納期が間近に迫っているのにまだ手を付けていない
- 今の状態では間に合わない
というのであれば、一報を入れるべきです。
あなたの置かれている状況は、どの複合パターンに当てはまるか。
見定めてください。
パターンA:今すぐクライアントに連絡(納期調整・辞退)すべきケース
以下の条件が複合的に重なっている場合。
- ケガの度合いを問わず、納期が迫っており間に合いそうにない。
- ケガの度合いを問わず、今の案件数や記事数では万が一の可能性がある。
- ケガそのものや治療薬などの影響で、クオリティ不足が顕著に表れている。
- 変に隠して万が一の事態になってしまうなら、打ち明けておきたい。
- テストライティングで執筆しているが、今のコンディションでは難しい。もしくは最悪不採用でも割り切れる。
- 無理をすれば書けるが、治療が長引いたり、後遺症のリスクが増加する可能性がある。
- そもそもクライアントからはケガや病気の際は、軽めであっても早めに報告してくれと言われている。
ライティング業務において、最もやってはいけないのは「納期当日にやっぱり書けませんでした」となることです。
間に合わない、あるいはクオリティが担保できないと分かった時点で、誠実に、一刻も早く連絡を入れましょう。
パターンB:あえて連絡せず、裏でやり切っていいケース
逆に、以下の条件を満たしている、あるいは自分でコントロールできる範囲に収まるのであれば、あえて怪我の事実をクライアントに告げず、何食わぬ顔でいつも通り納品を完了させるのも選択肢です。
- ケガの度合いを問わず、納期や案件数、記事数など、問題なくこなせる。
- ケガが軽いため、多少無理が必要だがやりきれる。
- 単発案件であり、「今回さえ乗り越えられればいい」という内容。
- 速度が落ちるが、【問題なく】こなせる。
- 超大型案件など、「どうしてもやりたい」という思いがある。
クライアントが求めているのは、期日通りに上がる質の高い記事であり、あなたの健康状態の報告ではありません 。
連絡するほどではないのなら、余計な心配や懸念を相手に抱かせず裏で淡々と記事を書き切るのも、戦略です。
言わないを選んだが、間に合いそうにないという場合
とはいえ、何があるかわからないのが人間です。
- 「間に合うと思ったのに、間に合わなかった」
- 「間に合うはずだったのに、間に合わなかった」
ということもあるでしょう。
その場合は、必ず何が何でも絶対に連絡すべきです。
また、納期当日ではなく、数日前に。可能であれば【3日前】には一報を終えておくのが無難と言えます。
というのも、3日前であれば、まだクライアント側も別のライターに掛け合ってみるなどの対応が可能です。
最終的に、その記事の担当ライターが変わっただけでメディアの更新はできた。という状況を作ることも不可能ではありません。
仮に遅れが確定したとしても、3日前から動けるなら【最小限の遅れ】で済ませることもできるでしょう。
しかし、あなたが報告を当日にするなどすると、メディアに遅れが出かねません。
もしクライアント側が万が一を想定し、複数記事をストックしているならば、最悪当日でもメディアとしては対処可能です。
埋め合わせは間に合います。
しかし、そうでなかった場合。
致命的なことになることも考えられ、状況次第では契約そのものが破棄されかねません。
確かに、納期と投稿が全く同じ日というのはそう多くはないのが実情です。
多くのメディアでは相応の時間的余裕や猶予を設けているので、言ってしまえば遅れても更新は滞らないでしょう。
しかし、クライアント側からの信頼には間違いなくかかわってきます。
信頼の失墜を招かないためにも、無理となったら潔く報告する。
これを徹底してください。
しかし、先述したようにこの状況からなら間に合うという状態にあるなら、一度報告を見送るのも手ではあります。
3.では、手をケガした状態でどうやって執筆する?おすすめの方法4選
1.普通にタイピングをする
1つ目の選択が通常通りにやるというケースです。
- 単純にケガそのものは軽傷
- ちょっと無理をしなければならないが、こなせる
- ケガをした箇所の治療がギプスなどで固定するタイプではない
- 片腕しか使えないが、片手でタイピングなどをこなせるorやる気あり
等の場合におすすめのファーストチョイスとなります。
しかし逆に、
- ケガが重症
- タイピング動作で痛む
- そもそもギプスなどで固定されている
- 無理はできない
という場合には、真っ先に切られる選択肢でもあります。
2.音声入力
今の時代、文章の入力を手だけに頼る必要はありません。
自分の喉を使えば【音声入力】も可能です。
利点には
- タイピングに手が不要
- 話すのが得意なら、万全な状態の手を使ったタイピングより順調に進む可能性あり
等があります。
一方で
- 話すのが苦手なタイプ
- 特定の記号などを入力しづらい
- 滑舌の関係で、入力ミスが出てしまう
- 同音異義語、特に「私立」と「市立」のような前後の文章で判断しづらい場合は、「わたしくりつ」「いちりつ」のような言い換えが必要
などの場合には、却ってやりづらいかもしれません。
3.スマホのフリック入力
キーボードもダメで音声もダメならスマホも選択肢です。
- スマホなら片手で打てるので、片手(特に利き手)が無事なら打ちやすい
- 近年、Web記事を見る人の多くはスマホ。書きながらスマホ使用者の目線で見られるため改行などをスマホ利用者目線でベストな形にできる。
等が、メリットとなります。
一方で
- 空いている片手が、利き手ではない方だと却ってやりづらい
- 特定の記号やワードが打ちづらい場合もある
- 画面が小さい分、眼への疲労も増加
- さすがに、数千文字をスマホはかなりきつい。場合によってはケガをした片腕と疲労困憊の片腕による両腕完成の可能性あり。
- 普段使いしているアプリやツールの導入、ログインなどの手間がかかるケースも想定される
スマホユーザー向けの見栄えチェックやリサーチなど「部分的な活用」なら強力な武器になりますが、スマホ1台で数千文字を書ききるのは、もう一方の腕まで壊すリスクがある選択肢です。
4.AIを使う
タイピングもできない、音声入力もできない、フリック入力もできない。というできない尽くしの状態から希望を見出すならそれは、自分以外に書いてもらうという選択肢となります。
そして、その方法が【AI利用】です。
この方法には
- AIを頼れば、数千文字でも一瞬で書いてもらえる
- 手を休めつつ、執筆において最も大きなダメージになるタイピングをケアできる
などのメリットがあり、他の手法にはない【手を休められる】という利点があります。
ただ、欠点も少なくありません。
例えば、
- 嘘(ハルシネーション)が混ざる。明らかに不自然な言い回しになる。ということもあるので、推敲やリライトは必須
- クライアントによっては、AIの利用を一括禁止していたり、「本文作成には使わないでくれ」としているケースもあるので、使っていいかの見極めが必要になる
- 結局、推敲やリライトは必須。楽になるとはいえ、完全任せは不可能
結局のところ、上がってきた文章の推敲(チェック)やリライトは必須です。
「文字入力の手間」は劇的に楽になるとはいえ、品質担保の面からも、クライアントとの契約の面からも、完全に丸投げして任せることは不可能な選択肢です。
しかし、AIの利用は、たとえば10㎞先に行くとして自分の力で歩く選択肢と、7㎞地点まで車で送ってもらう選択肢があるなかで、後者を選ぶようなものになるため、圧倒的な楽さがあります。
けれども、目に見えて文体が変わったり、品質が落ちたりもあるので、使いどころは十分に気をつけねばなりません。
先の例でいくなら、靴の汚れや汗の量などからどちらを選んだかバレるようなものです。
4.連絡するならどうやってするか?
ジャッジの結果、
- 連絡することを決めた
- 間に合わせる予定だったが断念せざるを得ない
という風になった場合、クライアントへ速やかに連絡を入れます。
ここで大切なのは、長々と謝罪文を書くことではなく、クライアントが次に取るべき行動(代役の手配など)をスムーズに決められるよう、状態の報告を入れることです。
1.現在の正確な状態の報告
ケガの度合いなどをまずは伝えます。
診断の可否、度合いなどを簡潔に伝えることが優先です。
2.その案件への具体的な影響
次に、どんな影響が出るかを伝えてください。
たとえば、
- 月5本の契約だが今の状態なら3本になる
- 納期が5日後だが、今の状態だと6日かかってしまう
3.今後の見通し
その状態を踏まえ、今後どうするか、どうなるかを伝えます。
- ひとまず今月対応可能な本数でお願いしたい
- クオリティ面は十分にするが、本数の低下は許容してほしい
- 2週間後には通常業務に戻れる見込みがある
- 来月、不足分の穴埋めを行いケアをする
等々。
クライアントが一番恐れているのは「現状や先々の見通しがわからないこと」です。
この3点を踏まえつつ適切に報告できていれば、問題ありません。
もちろん謝罪などは必須ですが、相手も状況が分かればすぐに次の手を打てるため、関係者は皆、その局面を打開できます。
まとめ
ここまで、「もし指や手、腕などをケガしてしまったら連絡などはどうすればいいか?」について紹介しました。
前提として人間である限りどれだけ気を付けていても、ケガをする場面は出てきます。
しかし、その時に判断を見誤るのは避けなければなりません。
したがって、落ち着いて行動してください。
すべきことは
- ケガの度合いや治療日数、案件数や記事数をチェックし、報告すべき内容かどうかをジャッジする
- 言わずに裏でやり切ると決めたなら、4つの執筆方法(タイピング・音声・フリック・AI)から今の自分に最適なやり方を選ぶ
- 「言わない選択」を取ったとしても、納期は常に意識し、少しでも無理だと判断したら潔く報告する
- 連絡する際は謝罪はしつつも、適切なところで切り上げ「状態」「具体的な影響(数字)」「今後の見通し(リカバリー策)」の3点などの報告に移る
手や指は、Webライターにとって大切なものです。
ここを負傷してしまうことは、ライターにとって風邪をひくこと以上に致命的で、目の前が真っ暗になるほどのパニックを伴います。
専業であればなおさらです。
しかし、対応を知っていれば、たとえ片手が使えなくなってしまっても、やりようはいくらでもあります。
まずは焦らず自分自身が自分の状態を把握し、その後のことを考えることが大切です。


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